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2008年5月 4日 (日)

クヌギカメムシ ニホントカゲ ニホンカナヘビ

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クヌギカメムシの仲間-1

 クヌギカメムシ科の3種、クヌギカメムシ、ヘラクヌギカメムシ、サジクヌギカメムシはよく似ており、外見からの判別は極めて難しいという。クヌギカメムシ類はクヌギ、コナラ、カシワやミズナラなどに寄生するとされている。私の住んでいる千葉県鎌ヶ谷市にはクヌギやコナラの混在する疎林があちこちにあり、クヌギカメムシ類との出会いを期待して歩き回ったが機会がなかった。近隣の白井市、船橋市、市川市、千葉市などにも時々足を伸ばし、更に高尾山にも7度ほど出かけたけれども同様であった。クヌギカメムシ類は平地に於いても特に珍しい種ではないというから、どうも季節というか、自分の観察のタイミングが悪かったのかも知れない。探し方のツボがずれているのであろうか。寄生樹が多い林の様な所を探したらいいのか、それともぽつんと孤立したような樹がいいのか、太い樹が好まれるのか若い樹が好まれるのか。下草辺りがいいのか、樹の幹がいいのか、葉上を見て歩くのがいいのか、葉裏を丹念に探すのがいいのか。カメムシ初心者にとってはなかなかに難しい昨年(2007年度)であった。近郊では目がでなかったが、遠征(?)ではラッキーであった。一つは日光の小田代ヶ原のミズナラ林で日影になっている下草のクマザサの葉上から、今一つは乗鞍高原の日当たりのよいミズナラ幼木の葉上及び夜間の飲料自販機の燈火で、やっとカメラに捉えることができた。ヘラクヌギカメムシとサジクヌギカメムシである。クヌギカメムシのチャンスはなく、残念ながら2008年度シーズンに持ち越した。

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クヌギカメムシの仲間-2

 日本原色カメムシ図鑑(全国農村教育協会)の記載によれば、ヘラクヌギカメムシ:雄の生殖節の中央突起の側縁がほぼ平行で、先端がヘラ状になっている。  サジクヌギカメムシ:ヘラクヌギカメムシに似ているが、雄の生殖節の中央突起の先端が先端が広がり、サジ状になることで区別できる。雌の識別は相当困難である。  クヌギカメムシ:前2種に似ているが、腹部の気門が黒いことで容易に見分けられる。雄の生殖器の突起は先端に向かい細まる。ここで生殖節とは、カメムシの腹部の先端部分の節のこと。気門とは腹部の各節の両脇にある呼吸用の穴である(今回はフォーカスが甘いのではっきりしていない。腹部の体色と同じ黄緑色でありクヌギカメムシの場合にはここが黒い斑点になる。また中央突起の先端が側縁がほぼ平行であり、クヌギカメムシのように先端に向かい細まることはない。拡大写真で参照)。相手は10~13mm程度の小昆虫で、そのお尻の部分の裏側をクローズアップして見せた写真である。絶えず動き回ってなかなかジッとしてくれないので根気が要る。葉上に留まらせてしばらく静かに安心させた後、葉の一部を一方の手でそっと折り曲げつつ且つ生殖節が見えるように傾け、カメラをもう一方の手に構えて準備をする、何とか見られる程度の結果が得られるまで悪戦苦闘を繰り返した。透明性の高いアクリル樹脂の観察ケースの壁を通して撮影した場合もある。この場合はケース壁に付着したゴミが予想外に邪魔になる(左端の写真の例)。何とか見られる程度のシャープな画像を得るのはなかなか大変だ。

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クヌギカメムシの仲間-3

 サジクヌギカメムシ♂。柄付きのハート? この形態を見て本当に驚いてしまった。なぜこのような形になったのだろうか。ヘラクヌギカメムシ♂の場合も含めて、雌の腹部を抱え込むような役割があるのだろうか。拡大写真にして中央の写真を観察すると、ハート型のサジ状突起の更なる奥に小さな2本の針状突起が見出される。これを参照して改めてヘラクヌギカメムシの方を眺め直すと、同じように2本の針状突起がある。ヘラ型とサジ型の違いはあっても、クヌギカメムシ科に属する2種のカメムシの生殖節は基本的には同じ構造をしている。

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ニホンカナヘビとニホントカゲ-1

 よく目にするトカゲといえば、ニホンカナヘビ(カナヘビ科)とニホントカゲ(トカゲ科)だ。前者は尾が長く、肌のウロコがザラザラしている(右円の拡大図)。後者は尾が短く肌はより滑らか(左円図)でずんぐりした感じがする。ニホントカゲは若い時期(幼体)には上図のように極彩色をしているので見たことのある人も多いであろう。成体になるとニホンカナヘビよりは薄明るい褐色系になる。成体の雄(中図)は繁殖期には頬や顎から腹にかけての部分が赤っぽくなる(婚姻色と呼ぶ)。3月末、春ともなると石垣の出っ張りにニホンカナヘビが日向ぼっこ(下図)。

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ニホンカナヘビは一枚舌 or 二枚舌 ?-1

 まぶたがないので開きっぱなしの眼がすごい。こちらもジーと観察、どうも時々鼻の頭をペロリと舐めているようだ。速すぎてハッキリとは判らない。そこでシャッター速度を1/2500秒にセットして粘りに粘った。500コマほどから4コマのショットを選んだ。まずこの2コマ。少し口を開き、先の尖った舌がチョロと出て、そして確かに鼻の頭をペロリと舐めている。舌は半透明で鼻先の肌が少し透けて見える位の厚みを持っている。一枚舌だ。ここまでアップして眺めると、ウロコ状の肌、目の後方の薄黒い楕円形部分は耳だ。恐竜?迫力がある。

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ニホンカナヘビは一枚舌 or 二枚舌 ?-2

 こちらの2コマ。チョロッとでた舌は明らかに2つ(2枚舌?)。そして鼻先ペロリの舌も先端は明らかに2つある。この写真では舌が2枚あるのか、それとも1枚の舌の先端が2裂しているのかは判然としない。後者の方が無難な回答に思えるが、それならなぜ2裂しているのだろうか。「ヘビの舌」もしくは「トカゲの舌」で検索をかけたら何と回答が得られた。まず時々ペロペロするのは舌先で空気中の臭いを定期的に検知するためとか。舌先で空気中の臭い物質をキャッチし、次いで舌先を口中に戻して、口中あるヤコプソン器官に舌先をタッチさせる。ヤコプソン器官はヘビやトカゲの口中に1対あって臭い検出器ということだ。目が2つあるとモノが立体的に見えて方向やサイズが認識できるのと同じ原理で、舌先が2つあると臭いを立体的に検知でき、臭いの来る方向や大きさなど(即ち獲物)が検知できるのだそうだ。ヘビの舌先も2裂しているらしい。結局、正解は2枚舌ならぬ2裂舌。それでは1枚に見えるショットがなぜあったのだろうか。因みに、この4枚は同じ個体を撮っている。

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ニホンカナヘビとニホントカゲ-2

 先に紹介したニホントカゲの写真は昨年夏のものだった。3/22撮影のニホンカナヘビ以来、ニホントカゲの方を何度か目撃することは出来たのだが、ニホンカナヘビと同じようなポーズになった所でパチリとさせて頂くというのは簡単ではなかった。サッと逃げることを得意とする生き物であるし、トカゲの目線と同じ高さにカメラを構えることをなかなか許してはくれない相手なのだ。結局、まだ気温が上がらない朝、日溜まりでウォーミングアップ中に抜き打ちをかけることで、何とかショットをモノにできた。こちらも不動の姿勢で10分ほど観察したが、残念なことに鼻の頭をペロリとする動作は全く見ることができなかった。やはりまだエンジンがかかっていないからボヤーンとしているのだろうか。両者の区別は、肌の感じ・顔の形など指摘するまでもなく見ればわかると思う。トカゲは地面を素速く走る動物なので上方からの写真は易いが、真横や正面からのショットはやはり得難くなる。眼の色がニホンカナヘビは黄色地に黒玉があるが、何故かニホントカゲはただ黒いだけだ。その所為であろうかニホンカナヘビはキリッとした精悍な印象を受けるが、ニホントカゲは植物を食べてるの?と言いたくなるような顔だ。しかしどちらもクモや昆虫などの肉食派であると記載されている。

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ニホントカゲ~お前も二枚舌?

 ペロリの写真からおよそ1ヶ月、ウオームアップも必要ないような夏日になる日もあるこの頃。今度はニホントカゲの舌を求めて何度も現場に向かったが、ペロリの瞬間を捉えることができなかった。ニホントカゲはジッーとしている時は舌を出さないらしいことがハッキリしてきた。カマキリが自分を背景に一体化して「待ちハンティング」をするのに対して、トカゲは絶えずパトロールしながらの「移動ハンティング」がメインのようだ。考えてみれば、ペロリの動作が獲物を検知する為の行為であるならば、移動ハンティング中にペロリを見るチャンスがある筈ということになる。 そして遂にゲット。まず、眼がただ黒いだけなのでニホントカゲであることが判る。ニホンカナヘビと異なり、舌はなんと我々と同じくピンクだった。先端はニホンカナヘビのように大きく2裂はしておらず、幅広で、少し切れ目がある程度のヘラ状構造。こんな幅広な舌先で、ヤコプソン器官にタッチしているというのは本当だろうかと思ってしまう。想像していたものとは少し異なった結果であった。鼻の頭をペロリではなく、時々前方へシュッと突き出しては引っ込めしながら、素速く動き一時停止、を繰り返して地面を徘徊している。この個体、耳周辺や頭には乾燥したドロがこびり付いていても気にならないようだ。決まった範囲の領域を適当な間隔で何回もパトロールして獲物を探しているようで、個体それぞれに自分のテリトリーらしきものがあるようだ。こちらとしては、カマキリのように、カメラを構えて、ひたすら「待ちハンティング」で臨むしかなかった。

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ニホントカゲ~たまに見せるキリッとした姿勢

 ニホントカゲを眺めていると、その素速い動きにも拘わらず、ベタッとかドテッという感じに体を地面に沿わせている時が多い。絶えず暖まった地面からの熱を受けていないとスピードがでないのかなと思ってしまうような姿勢をとっている。お前、冷え性なのか? ニホンカナヘビよりも丸みのある顔、てかてかした顔、肉食派に要求される精悍な印象の顔にはマイナス要素になってしまう。徘徊中に時々立ち止まって遠くを見るような姿勢をとる時がある。ニホントカゲはこんな時が一番キリッとして見える。

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ニホントカゲ~肉食派だが

 ハンティング・パトロールするニホントカゲの周りにいる動物で一番多いのはアリだ。お互いに衝突することなく絶えず動き回っているが、トカゲが停止している時にはこんなシーンもある。アリに触れられても知らん顔をしている? 感じない? 小昆虫でもアリは食べないのだろう。ただ、長いこと見ているとすれ違う瞬間に食べるぞという振りをする時もある。実際には触りももしないのだが。 こちらはミミズをゲット。よく見るとこのミミズ、既に硬直しているし少し干からび始めてもいる。もしかして、自分で獲ったのではなく拾ったミミズではないだろうか。そういえば、この辺りでは地上に飛び出してしまって土中に戻れないで干からびたミミズを見ることも多い。折角の精悍さもイメージ・ダウンだ。

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